mtk13465003's diary

素敵な七十代を楽しく生きるために!

5月の憂鬱

今までに5月をうっとうしく感じたことがあっただろうか。
桜吹雪の後に咲き誇るサツキやつつじ、雪柳や藤、どんな色の花が開くだろうと蕾から期待を持たせる紫陽花など、界隈を回ってはご近所の庭を覗かせてもらいながら、下手なカメラをいじりまわしていた楽しみは、5月あっての心弾む季節だったのに。
風邪なのか、ぜんそくなのか、花粉なのか、熱もないのに動悸ばかりが気になって寝苦しく、頭も体も目覚めない状態が続き、突然足が冷えたり、体が汗ばんだり、更年期障害はもう遠の昔過ぎたのに、老年期障害というのもあるのかと、インターネットでやたら探してみた。
これかなと思うものが一つあった。体の調節が上手くいかなくなった高齢者に多い「気温差アレルギー」という病名で血流を良くするような体操が回復に良いとあった。「眠れる森の婆」になってしまわないように、できるだけ体を動かそうと、周りで計画してくれたお出かけには無理のない程度に参加した。
でも気分の滅入っている時は計画にも当たりはずれがあり、熊野の長藤は見学の座り台を片付ける大工さん達と藤の最期を惜しみ、能舞台だけを見学した。加茂の花菖蒲園は菖蒲は1分ぐらいしか咲いておらず、見頃は6月いっぱいだという。でもせっかく行ったので、庄屋さんの立派な部屋の数々を庄屋の奥方か娘になったつもりでそろそろと歩いた。お出かけの後は疲れがとれるまでに数日はかかり、また「眠れる森の婆」になる。
ある日、夫の岐阜時代の同僚の訃報が届き、電話のやり取りが何度となく続いた。近くに住む友人がお香典をまとめてくださるというので、夫も現金書留封筒を求めて送金したりしていた。そんな時電話が入り、応対に出た私はてっきり夫の同僚の方と思い、頓珍漢な対応をしてしまった。再び電話が鳴って「明日香のお母さんですよね。旧姓依田です。明日香がメールも電話もこないけど、どうかしたのではないかと心配しています。メールか電話してやってください。」という親切な内容だった。
知子さんは先日ハワイで二人だけの結婚式を挙げ、花嫁の付き人に明日香だけが出席したのだった。高校時代からの親友で家には何度も行き来している仲だったのに、結婚して姓が変わったのをうっかりして夫の同僚と間違えてしまったのだ。知子さんは(明日香のお母さんもとうとう認知症になってしまったのか)と思ったに違いないと急いでパソコンを開いて見た。何と明日香から2通もメールがきていた。私が10回書くうちに1回返事があればいい方なのに虫が知らせたというのであろうか。
憂鬱な5月が終わって、梅雨に入ったせいか少し気温が下がった。そのせいもあるとは思うが、「眠れる森の婆」を心も頭も体もはっきりと起こしてくれる人達がいることを何よりも嬉しく思う。私のブログの発信がないことを気遣ってくださったてつまさん、いつも私に読書意欲を高めてくださる志麻子さん、私の娘明日香、そして「おーい、生きてるか?」とユーモラスに声をかけては覗いてくれる気付け薬のような夫、私は彼らに守られていると思うと憂鬱な5月もなんのその。その中で一枚だけの最高の写真「なんじゃもんじゃ」を投稿する。

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