mtk13465003's diary

素敵な七十代を楽しく生きるために!

「私」のを「我が家」のに変えて

今週のお題「私の日本一」
図書館に句集を借りに行った夫が「貼り紙が出ていたよ。」と言って帰ってきました。図書館が休館だったわけではなく、隣の町内の大工さんのお爺さんの家のガラス戸の貼り紙のことです。大工さんなのに鈴虫の卵をかえして幾つもの飼育箱に分けて、毎年ご近所の希望者に配っているのです。
「鈴虫を欲しい方は申し出てください。差し上げます。」という張り紙を合図に、夫が毎年缶ビールをさげてもらいに行きます。今年も例年通り出かけました。私は茄子と鰹節の粉と霧吹きを用意して待ちました。ドアを開けると鈴虫の鳴き声がふわーと家の中に広がるのに、静かです。「今年は熱すぎて育ちが若すぎるの?」と聞くと、今自転車から降ろす時落としたと言うのです。直ぐに飼育箱をひろげて見ると何の異常もなかったのでやれやれでした。
広い草むらに、鈴虫の美しい鳴き声に包まれて寝転がっていた夢うつつから現実に目覚めて、いつものあの寝苦しさとは全く違った爽やかさは何だろう、クーラーは止めてあるのに鈴虫の鳴き声が涼を呼んでいるのだ。この鳴き声が我が家に響くうちは、まだまだ続く残暑の厳しさも、夜の寝苦しさも耐えられるだろう。この鈴虫の美しい鳴き声こそ、我が家への日本一の嬉しい贈り物だと大工さんや夫や、自然に感謝感謝でした。