mtk13465003's diary

素敵な七十代を楽しく生きるために!

夫は私のお父さんではないのに

今週のお題「私のお父さん」

「先日主人を亡くして四十九日が済んだので、こちらから知らせるのは失礼かと思ったが私たちの仲だからいいかと思って、遊びに来てください。」と親友から電話があったので、心配はしていたのだが私の体調不良もあってしばらくご無沙汰していたことを後悔しながら急いで訪ねた。長い介護でこんなにゆっくり話ができたのは久しぶりだったが、娘さんや息子さん、お孫さんたちに囲まれている彼女は思いのほか元気だった。
いつものように取り留めもないおしゃべりに花が咲いたが、私との意外な共通点を発見して笑ってしまった。近所のお仲間が彼女を元気づけようと高尾山に遊びに誘い出してくれた時のこと、人の多さに呆れながら山を下っていた時、後ろから「お母さん」と呼びかけた老人の声に「えっ」と振り返ってしまって、もう主人はいないのにとはっとしたというのだ。長年の習慣というものは困ったものだと彼女は言う。ご主人に名前で呼ばれたのは2回ほどで直ぐに「お父さん、お母さん。」になってしまったと言う。私も全く同じで40年以上「お父さん、お母さん」で通している。
夫に何度か言われたことがある。「俺はお前のお父さんではないぞ。」と。名前で呼んでくれというサインだなとは思っても三人の子供の前でついに呼ぶことができなかった。もうお祖父ちゃん、お祖母ちゃんでもいいのだがますます「俺はお前のお祖父さんではないぞ。」と言われそうだ。ちなみに私の父は私が小学校2年生の時他界したので、「お父さん」という呼び方にあこがれていたのかもしれない。