mtk13465003's diary

素敵な七十代を楽しく生きるために!

今週のお題「お花見」
お花見スポットといえば言わずと知れた上野公園の「花より団子」スポット、でも本当にお花見したい人には団子は無用ではないか。そこで私は団子なしで桜を愛でるスポットを探して、春休み最後の週末を過ごすことにした。
お年寄りから子供まで家族ぐるみで楽しめて、お花見も満喫できるファミリースポットに浜松のフラワーパークを選んだ。見上げれば、今にも降り出しそうな雨雲を桜色のシートで覆った満開の桜が一枚の花びらも散らさないようにけなげな姿で私を迎えてくれた。枝垂桜や枝垂れ桃、我先にと咲き誇るみやまつつじや赤い実をいっぱいつけたような椿の花が緑に映え、色鮮やかなチューリップ畑や菜の花畑が足元を彩る。これらの花模様を、目を凝らした先に広がる浜名湖をバックに一枚の絵画に収められたらなんて素敵だろうと思いながら園内を巡った。
だがこの先にもっと素晴らしい大人のお花見スポットがあったのだ。それは「万葉の森」閑静で時が止まったような庭園だった。庭園内に造られた池では、毎年、雅な万葉の女官たちが花吹雪の中で歌を詠み、短冊を花筏に載せて流すという催が行われるという。満開の桜の木の下のやわらかい土にはカタクリの花や翁草など万葉の質素で可愛い草花が揺れている。突然降り始めた雨音に驚いたように散り始めた花吹雪が、遠い万葉の世に思いをは馳せていた私を目覚めさせた。文学の香りが大人の心をくすぐるこんなお花見スポットもあったのだ。
いやいや万葉の森に勝るとも劣らない隠れたお花見スポットを私は見つけてしまった。それは第二東名の橋脚をくぐって静岡の美和方面に向かう途中にあった。美和中学を守るかのように築かれた土手沿いに300メートルほどにわたって150本ほどの桜並木が続いている。校舎側にに大きく枝を伸ばす姿は重たげで、春休み中の部活動の生徒に見られることもなく、花を愛でるご近所の目も今はなく、しずかな美和中学の校舎だけが満開の桜を独り占めしている。こんな隠れお花見スポットがあることを誰かに知らせたい、そんな思いに駆られて家路を急いだ。
でもお花見の楽しみ方は人それぞれだと思うので、今年のお花見はこうしよう、ああしようと考えてみるのもいいかもしれない。桜の季節は毎年巡ってくるのだから。